2026-W30 歩くことや解せない几帳面さや山田五郎さんなど


これは7/20から7/26までの日記だ。それを今、8/3の月曜日に書いている。 仕事が落ち着いてきた。そこで、日々の中で気になったこと、ふと考えた文化の不思議、そしてこれから始めたい新しい習慣について思考を整理してみる。

『歩くことの人類史』と移動への欲求

もともと散歩が好きでよく歩くのだが、この本が本当に面白くて、これまで自分が「歩くこと」「移動すること」「自然に触れること」について不思議だなぁと思っていた疑問に対して、言語化のヒントをくれたように思う。 「なぜ人はあてもなく移動するのだろう」「それによって心が満たされていくのはなぜだろう」というのが主眼の問いだ。

朝、早起きして、川や山を散歩する。 あるいは、仕事が終わった日の夕方、いつもの駅から一駅手前で降りて、違った小道を歩いてみる。 心の中の滞っていた何かがすーっと満たされていく。 それは単に足を動かして血流のポンプを作動させる生理的な作用なのか、あるいは人類が太古の昔から遺伝子に刻んできた「移動することへの本能的な欲求」なのか。

自然の風に触れ、外の空気を胸いっぱいに吸い込むだけで、思考の濁りが消えていく。人間は一人では生きていけないけど、歩くことというのは(ここでいう散歩ってのは一人ですることを指す)、自分が孤独であることを確認する作業なんじゃないか? 歩くことで自然や、大袈裟にいうと世界と一人で対峙できる。どこかへ行って、帰ってくる(大好きなJ・R・トールキンの小説There and Back Again(邦題は『ホビットの冒険──ゆきて帰りし物語』)ほどは行かなくても、移動というのはそれだけで物語になるのである。

また同時に、人間は一つどころにピッタリいながら内省的になり切れるほど、まだ人間的ではないというだけかもしれない。世界と積極的に関わる肉体的な作業でありながら、同時に内省を促してくれる、散歩という遊びが僕は大好きだ。

日本人の解せない几帳面さと手段の目的化

ちょっと主語がでかいが。 ただ仕事の中で、少なくとも今働いている環境で「常識」とされる「丁寧さ」のレベルについて、疑問を抱くことがあった。それは「丁寧」という他者への配慮からくるものというより、「几帳面さ」という自己満足的なもののように、私には思えた。

それは本当に「丁寧さ」なのだろうか? どこか「几帳面でなければならない」という強迫観念に突き動かされているのではないか、と感じてしまうことが多々ある。

  1. 失敗を防ぐことばかりに注力する 「減点方式」の思考
  2. 「みんなと同じ」であることを強要する同調圧力

理由づけは何とでもできようが、この2つは日本人の悪癖として嫌というほど目にする。ところで日本人は必ずしも集団主義ではないと自分は思う。奇妙な話だが、みんなで何かをしようというタイミングでの同調圧力は確かにある。だがそれは、集団のレベルが皆バラバラである時に、優秀な人をリーダーに定めてついていこうと思うのか、平均または平均から少し下がイキイキできるやり方で進もうとするか、みたいな組織論的な違いじゃないかと思っている。どっちかというと日本人って俺はお前に迷惑をかけなかったんだからお前も俺に干渉するな的な思想が強くて、個人主義的じゃないですか?

ともかく、本来、ルールとは目的を達成するための手段であるはずだが、いつの間にか「細かいルールを守ることそのもの」が目的化し、肝心の「何のためにやっているのか」が置き去りにされてしまう状況は多くないか。それが日本という国に限ってのことなのか(あるいはうちの職場・職種に限ってのことなのか)はようわかりませんが。

自分自身は根が面倒くさがりなので、常にコストと費用対効果(パフォーマンス)を意識してしまう。 「プログラマーは怠惰であれ」ではないが、楽すること、楽な仕組みを作ることに罪悪感がないので(ある方がおかしいと思っている)、例えばライブラリやパッケージを探せば済むことは原則としてそうする(この点、職場の方式は極端に外部との連携を制約する環境ではあるので、現場レベルで自作主義にハマるのは致し方ない面があるが)。 仕組み化できることは、多少の細かいこだわりを捨ててでも自動化し、脳のリソースと手間を使わない仕組みを作りたい。 そう思うのが私の考えだが、「細部のこだわりのために、全体最適を諦める」という状況が、今の職場で衝突することが多いように思う。

山田五郎さんの訃報と「人を緊張させない文人」

山田五郎さんの訃報を聞いた。 特別大ファンだったというわけではないけれど、YouTubeの切り抜き動画などを楽しく観ていた。

日本には少なくなった「趣味を高度に極めた文人的な人」だったと評している人がいた。 そうだとしたら、権威ぶることなく、ただ「好きが高じて詳しいおじさん」というフラットな目線で、面白おかしく物事を教えてくれる姿を、そうした「文人的」という定義と僕は重ねる。

雲のように広大な教養を蓄えながらも、決して人を威圧せず、緊張させない。 退屈な酒の席で隣になったときに、たとえば目の前にある「箸袋」ひとつから、嫌味なく面白い話を語ってくれるような面白い親戚のおじさん。

自分も年を重ねるなら、ああいう味わいのある人間を目指したいと思う。

「Less but better」で始める新しいコンテンツ習慣

最近、いろいろと新しいルーティンを立ち上げようと試みている。 単なる作業としてではなく、「誰かを楽しませるためのコンテンツ」を作りたいという思いが強くなってきたからだ。

ゲーム制作もそのひとつだったが、もう少し日々のルーティンとして持続できる形を模索している。

そこで『Atomic Habits』で提唱される 「Less but better(より少なく、しかしより良く)」 の原則を実践してみることにした。 まずは実験的に、最小の構成で「動画」と呼べるものを作って発信することから始めてみたいと思っている。


今週気になったテクノロジー・カルチャーメモ

1. ハーフサイズカメラ(Kodak EKTAR H35)

35mmフィルムを半分(4穴分)だけ使って1コマを撮影するカメラ。 36枚撮りフィルムで最大72枚も撮れるため、コストを気にせずガシガシシャッターを切れるのが魅力的だ。

2. 3DGS(3D Gaussian Splatting)

写真や動画からフォトリアルな3D空間をリアルタイム再構築する最新技術。 ポリゴンではなく「ぼかした楕円体(ガウシアン)」の集合体で描画するため、従来のNeRFよりも高速で表現力が高い。

3. 公務員ランナー・川内優輝選手

埼玉県庁職員時代に「市民ランナーの星」としてボストンマラソンで優勝するなど、異色の経歴を持つプロランナー。結果を出す変人(と言ったら失礼だけど)って憧れるな。

4. ユーモアの5段階レベル

初対面でも笑いを取れる会話力をつけるため、「1日3分・頭の中でボケを1つ考える」トレーニングがあるらしい。

  • 拡大(縮小): スケールを極端にする
  • 関連: 別の概念へずらす
  • 反対: 正反対のことを言う

あとは1・3・3法というやつで、一つの物事に対して3つのボケを考え、それに対して3つのツッコミを考える。これも面白そう。ま、一生やらないんだけど1

その他気になったこと

フィジカルAI楽観論は、なぜ製造現場を舐めているのか|MC.Motto https://note.com/mc_motto/n/n919e0c8874f4

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— Tech Trending (@tech-trending.bsky.social) 22 July 2026 at 04:31

肉体労働の世界はよう知らんけど、「お前ら技術者が思いつかんような細かーくて地味ーな作業いっぱいあるで舐めんなよ」ということなんやろな(知らんけど)

ツール:AIがBlenderを勝手に操作 3D制作のハードルが一気に下がった ascii.jp/elem/000/004...

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— Webクリエイター ボックス (@webcreatorbox.com) 21 July 2026 at 08:12

触っては見たけど、モデリングができるわけではないねんなぁ。あくまでTripoとか外部で作らせたものを画面に配置するだけ。俺はモデリングをガシガシやってくれるところを見てみたい。

Fable 5を使って、2時間半でBlenderで3Dモデリングして、4時間でゲーム作って公開した話|葦沢かもめ https://note.com/ashizawakamome/n/n45c6798bf944

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— Tech Trending (@tech-trending.bsky.social) 16 July 2026 at 12:38

とはいえこういうのみるとええやんと思ってしまう。

丁寧で良い記事。差分を制する者がAIを制すだとは思ってる。

tech.algomatic.jp/entry/2026/0…

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— tadashi-aikawa (@tadashi-aikawa.bsky.social) 14 July 2026 at 09:52

Hunkというのを初めて知りました。

たとえば、git diff を実行したとき

@@ -10,6 +10,7 @@ function hello() {
   console.log("Hello");
-  console.log("Old line");
+  console.log("New line 1");
+  console.log("New line 2");
   return true;
 }

この @@ -10,6 +10,7 @@ から始まるブロック全体 が 1つの Hunk ということらしい。

GeminiにMarpやreveal.jsで作らせる。 またはnotebookLMで作ったのをcanva に取り込み、smart layer(だったけな)で要素を分けつつ文字起こし。

後者は無料でできる。

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— 1610 紅燈 (@1610frms.bsky.social) 15 July 2026 at 08:18

これが結構楽しい。

クリエイター目線だとそりゃ3年ぐらい前のAI生成の方が面白いと取るのは当たり前で、今は良くも悪くも精度が上がってるというのはある、、、結局それは意外性が無いという収束なんだが、あのまま進化したらそれこそ発想力としても人間を超えた方向に行ったのは結局コントロール性の問題。制御しやすくなるというのは、人間の意志が反映しやすいということになり、やはり道具の域を超えないという逆説にもなる。

— ojaly (@ojaly.bsky.social) 16 July 2026 at 12:22

AIのおっちょこちょいも含めてかわいい、楽しもう、みたいなフェーズは抜けた感じがある気がします。それだけ日常的になった、驚きが無くなったということで、道具化してきてますね。

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イノシン酸(鰹・煮干し)とグルタミン酸(昆布)のダブルパンチに慣れているいち関西人としては、グアニル酸(椎茸)系?の旨みだけ(だけってことないんやろけど)じゃ足りんのよ…。あのスカスカ感がカスタマイズ性がみんな好きなのかな?

Footnotes

  1. やらんのかい